台湾新幹線 Information

ビコム(株)から発売されたDVD、
「台湾高鉄700T型 台北ー左營 往復」をご紹介しています。

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最高時速300km/h! 台湾新幹線 台湾高鉄700T型 台北~左營往復 [DVD]
最高時速300km/h! 台湾新幹線 台湾高鉄700T型 台北~左營往復 [DVD]
ビコム株式会社 2007-10-21
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2007年10月21日、鉄道DVDをメインに制作・販売されているビコム(株)か ら、台湾新幹線のDVD2枚組が発売されました。 台湾新幹線好きにはたまらない内容、ボリュームたっぷりのDVDです。 台湾高鉄 の方針から当作品が最後の取材DVDとなる予定、、とのことなので、非常に貴重な記録となります。 今回、ビコムさんのご好意により、そ のDVDをご紹介できることになりました。 

なお、このページは台湾新幹線 Informationのサブページになります。


※ご注意 このページで使用しておりますチャプター画像の著作権はビコム(株)に帰属しますので、2次使用はご遠慮 ください。


DISC-1 メインメニュー



オープニング

熱帯の大地を疾走する鮮やかなオレンジライン。 軽快な音楽。 そして台湾の人たちのエネルギー。 ようこそ、台湾新幹線の世界へ! 。 見る人の気持ちをわくわくさせてくれるオープニングです。

近年、目覚しい経済成長を遂げた台湾。 今回のDVDは台湾新幹線だけではなく、その 沿線の町や人々の様子にも触れています。

車両基地にズラリと並ぶ700T。 700Tは見る角度によって、さまざまな表情を見せてくれます。

運転席のデジタルパネル。 最新の機器を搭載した700Tですが、その操作は人の裁量に任される部分も多いとのこと。 1秒単位の正確さ で動かすためには訓練によって築き上げられた高度な技術と、抜群のセンスが要求されます。

  夕日の中を疾走する700T。 オレンジのラインが夕日のオレンジに包まれる美しい一瞬です。

今回、700Tの走行シーンを撮影するにあたり、ビコムのスタッフたちは、まったく知らない土地 で撮影ポイントを探すのにかなり苦労したそうです。 例えば、山間部では川に落ちたり、ハブがいるような所でも入ったり、、。 まさ に命がけだったのですね。 そんなスタッフの苦労のかいもあって、このDVDでは素晴らしい走行シーンがたくさん出てきます。  ど うぞお楽しみに、、、、。


ところで、ちょっと話は変わりますが、上のチャプター画像の一番手前の人物から楽しいメールを頂きました。

片倉佳史です。 ご連絡ありがとうございます。
思わず、あっと叫んでしまいました。私です・・・。


オープニングを見ていて、「もしかしてこれって、片倉氏では?」、、と思って本人にメールを送ってみると、なんという偶然!。 数秒 ですが、なんとそこには台湾在住のジャーナリスト、片倉氏ご本人が映っているではありませんか!。笑

片倉佳史氏は 『台湾新幹線で行く台南・高 雄の旅』の著者で、最近は外人記者として初めての台湾高鉄CEOに独占インタビュー JTB時刻表の11月号 巻 頭グラビアを担当されたりと、大変ご活躍のジャーナリストです。

片倉氏によると当日は、「確かに日本語を話す人々がいて、ファンにしてはずいぶんと大がかりだなあ」と思ったそうです。 たまたま同 じ場所、同じ時間にビコムの撮影スタッフと片倉氏が居合わせたということですね。 ちょっとした楽しいハプニングでした。


●台湾高鉄の概要

台湾高鉄の全体像や軌道をはじめ構造物について走行映像を交えながら解説。 

台湾新幹線は日本の新幹線を輸出したもの、、と言いますが、全てが同じというわけではありません。 ここでは日本の新幹線との違いを 簡単に説明しています。 日本は新幹線のコアシステム、、すなわち、車両、軌道、信号、通信、電力、運行管理システムなどを担当しま した。

ポイントと周辺の軌道についてはドイツ製を採用。 台湾新幹線はその受注経緯から日本とヨーロッパの技術が混在しています。


●700T型車両

台湾の頭文字“T”を冠し、最新の設備と最高の性能を備えた700T型。その外観や車内設備のほか、振動を抑制する足回りのメカも 紹介。

台湾新幹線は日本の700系をベースに作られているので、内部は一見、日本の新幹線そのものですが、違いと言えば中国語表記のサイン くらいではないでしょうか。 しかし、荷物スペースや車椅子スペース、大きな多目的トイレ、振動を吸収する足回りの装置などによって 着実に居住空間が快適になっていると感じました。

グリーン車に相当するビジネスクラスの車内です。

車椅子スペース。 この車両は他の車両よりもドアの幅が広く設計されています。

多目的トイレも広くて車椅子でもOK. オムツ交換台も備えています。


●乗務員

 運転士、車掌、駅員など台湾人スタッフの仕事ぶりにスポットを当てる。特に運転士にはカメラが密着。時速300km/hで走行する デジタルATC装備の運転室映像をライブの迫力で収録!

いくら車両やシステムが良くなったと言っても、それを動かし運用するのは人間です。 しかしここでは、ほとんど全員が鉄道の仕事に初 めて携わると聞いて大変驚きました。 特に台湾人初の女性運転士の馬(マー)さんは以前は他の仕事をしていましたが、父親の勧めで台 湾鋼鐵の採用試験を受けたのだそうです。 まさか自分が世界最高クラスのスピードで走る新幹線の運転士になるとは以前は夢にも思わな かったことでしょう。 

運転席に座り、計器を一つずつチェックし700Tを起動する馬さん。 そして巨体はゆっくりと滑り出し、やがて時速300キロの世界へ、 、、。  その横顔は重い責任感と誇りに溢れていました。 彼女達の働きがやがて伝統となり、台湾の子供達の憧れ、、夢を育んでいく のでしょうね。

700Tを運転する馬(マー)さん。 撮影スタッフによると、マーさんは背が高くスタイルも良く一流の雰囲気を持つ方で、また撮影中はス タッフそれぞれに小さな事でも気を使ってくれるとてもやさしい女性だったそうです。

乗務員、スタッフの皆さん。 乗客には優しい笑顔。 しかし、真剣な眼差しが頼もしいです。




●前面展望

「北上列車」左營〜台北間〈各駅停車タイプ〉

このDVDには台湾新幹線全線の運転席からの景色を往復収録しています。 DISC-1には一番南の駅、左營から終点の台北に向かって各駅 停車。 DISC-2には一番北の駅、台北から終点の左營に向かって直達車(途中、板橋と台中しか停まらない列車)です。 この前面展望は 撮影用の特別臨時列車で行われたため、実際には車内アナウンスは無かったのですが、旅の雰囲気を楽しめるようにと営業用のアナウンス を再現しています。  この前面展望をわかりやすく言えば、運転席に入れてもらって実際に全線を走った感じでしょうか。 インタビュ ーも無ければ音楽もない。ただ時々聞こえるのは運転席の操作音と車内や駅のアナウンスです。  正直、台湾新幹線のドキュメンタリー 番組的なものを期待して見たら、ちょっと拍子抜けかも知れません。 しかし、自分が今、実際に運転席に座っているのだと思って見ると これは大変な感動です。

出発のアナウンス。 流れるビルや街並み。 郊外の農村地帯を通り抜けてそして700Tは北回帰線、熱帯地域へと、、、。 時々外に見え る施設や景色の名称が表示されるので、今自分がどこを走っているのか想像できて楽しいですね。 台湾の地図を広げて探してみましょう 。 今、時速何キロ?。 トンネルを通って運転席が真っ暗になると、デジタル計器版が点灯され、300という文字が見えます。  窓の外 の景色はその速さに慣れてしまうせいでしょうか。そんなにスピードが出ているようには感じられません。 でも飛ぶように後方に流れる 電柱の列を見てると、運転士は目が回らないのだろうかと素朴な疑問が、、、。

ところで、このDVDは台湾高鉄の方針から当作品が最後の取材DVDとなる予定だそうです。 窓の外の景色も台湾経済の発展と共にどんどん 変化していくことでしょうから、これは貴重な映像記録になりますね。 また大きな画面でBGVとしても楽しむのも良いでしょう。

運転席からの景色。 主な施設や地名が通過時に表示されます。

トンネルに入ると、暗い運転席でデジタル機器が点灯します。


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DISC-2 メインメニュー



●各駅・関連施設と沿線

  台湾西部を南北に縦断し、主要都市を結ぶ台湾高鉄。その各駅と沿線スポットを700Tの走行映像をふんだんに織り交ぜながら 紹介。そのほか桃園の総合指令所、烏日・左營の車両基地、燕巣の車両工場にもカメラが潜入!

台北から終点の左營まで、前編通して見ることもできますが、ルートメニューから各駅を選択して見ることもできます。 各駅と沿線スポ ットそれぞれにいろんな特徴があり非常に興味深いです。 余計なインタビューもなく、BGMとテキストで、ただ淡々と各スポットを紹 介してくれますので、まるで自分が今現地にいるように感じられます。 もし、実際に台湾新幹線に乗る予定があるなら、事前に見ておく と予習になっていいと思いますよ。 

個人的には各地の車両基地や施設、高台からの台湾の眺め、35パーミルの勾配区間、北回帰線より南の熱帯地方の景色、山岳鉄道で有名な 阿里山山脈、、などを注目したいです。 これらのことを事前に知っておくのとそうでないのでは旅の楽しみも違ってきますね。 もちろ ん、700Tの走行映像もふんだんに見られて大満足です。

台北駅とその周辺の活気溢れる人々の暮らし

台北を出発し、郊外へ向かう700T

桃園駅の近くにある運行管理センター内部

優れたデザインで評判になった新竹駅

35パーミルの勾配を疾走する700T

山間部を疾走する700T。 日本ではあまりありませんが、台湾新幹線では、高台から街の景色を楽しむことができます。

鳥日の車両基地

嘉義駅の近くにある北回帰線を示すゲート。 ここから南はもう熱帯地域です。

阿里山鉄道。 世界有数の山岳鉄道として有名です。

熱帯の大地を疾走する700T

左營駅は台湾高鉄で唯一の地上駅。 3面6線のホームはターミナルの風格がただよいます。

●台湾高鉄の未来図

今後の路線延伸や新駅設置の予定について解説。また臨時列車を使用しての車掌の訓練の様子や運転シミュレーターでの運転士の 訓練、授業風景など通常は非公開のシーンの取材に成功!

台湾新幹線の歴史はまだまだ始まったばかり。 これから更に沿線が伸びて4つの新駅が開業する予定です。 それに伴い、スタッフの訓 練も急ピッチで進んでいきます。 その眼差しはみな真剣そのもの。 ゆくゆくはスタッフ全員が台湾人のみで運行できるという日も近い のではないでしょうか。 

車掌の実地訓練の様子



普段は目にすることができない、運転シミュレーターでの運転士の訓練の様子。 今回は軌道上の落石への対処方法を学んでいました。

●前面展望

「南下列車」台北〜左營間〈直達車タイプ〉

 DISC-1に収められている左營〜台北間を逆に台北から左營に南下します。 今回は直達車(途中の停車駅は台中、板橋のみ)なので時間 が短いです。 今回の取材で、普段は入ることができないOCC、シミュレーターの撮影や、前面展望の撮影のために特別臨時列車を出し ていただいたり、また、必要なところでは撮影に付き添っていただいたり等々、予定していた以上の撮影をさせていただき、台湾高鉄の方 々には非常に良くしていただきました、、、、とのことです。

台北15:06発 左營行き。 運転席からの景色をお楽しみください。




最後に、、、

 台湾新幹線はいろんな場で話題に上り、また検索エンジンでは非常に多くのサイトがヒットするので、興味を持っている人も多いのでは ないかと思います。 しかし、その理由はただ単に「日本の新幹線技術が初めて海外に輸出されたから」だけではないような気がするので すがどうでしょうか。

つい最近、台湾高速鉄道公司は24日、日欧の鉄道会社やメーカーなど、技術導入元の幹部らを招き「感謝式典」を開催したとのニュース が入ってきました。 (24日と言えばこのDVDの発売日の3日後ですね) 台湾新幹線の開業に至るまでは非常に多くの困難があり、そ の結果、開業日が大幅に伸びたりと問題が山積みでしたが、現在、軌道に乗りつつあるこの台湾新幹線に多くの台湾の人々が感謝をしてく れていることがよくわかるニュースでした。

  日本と台湾は過去の歴史から見ても太平洋戦争という厳しい時代もありましたが、日本の統治時代を懐かしそうに話してくれるお年寄りたち。  そして日本の文化に憧れ、友好の気持ちを持ってくれている若者たち。 日本の技術者たちも喜んでくれる彼らの笑顔が見たいからこそ、 多くの困難を乗り越えることができたのではないかと思うのです。 日本と台湾はこれからも益々経済的にも結びつきを強めていくことで しょう。 そして多くの人たちが台湾を訪れたいと思うようになるのではないでしょうか。 

今回、このDVDを皆様に紹介することができて、心より嬉しく思います。 実際に現地で取材されたスタッフの皆さんはさまざまなご苦 労があったようです。 特に交渉やインタビュー等、会話は通訳を通さなければならないので、タイムロスや真意が伝わらなかったりと、 コミュニケーション全般に苦労されたとのこと。 また、その撮影の準備だけでも許可がでてから半年もかかったり、本来なら2月に撮影予 定だったのが、日程や撮影内容の打ち合わせが重なるうちに7月まで伸びてしまったりと、そのご苦労は大変なものだったようです。 しか し、その苦労も今は報われ、一つの素晴らしい商品として完成されたビコム(株)の方々の努力に敬意を表したいと思います。

このDVDが日本と台湾の友好の益々の発展に寄与しますよう心から願っております。



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